何も良いことないなぁって
ため息　紙飛行機に乗せて
ふわり　空へ飛んで行け

青い空に浮かんでる
真っ白入道雲みたいに
ふわり　飛んで行けたらなぁ

緑の匂い鼻先掠め
纏った風がけだるさ誘う真昼

両手を窓から夏空にかざし
青を切り取って飲み込んでみた
明日は今日より良いことあるといいなぁって
ひとりでぽつり呟いた


声が響くグラウンド
真っ黒い肌を汗が伝う
きらり　輝いて落ちた

空の上で太陽が
自分らしく無邪気に笑ってる
きらり　輝けるのかなぁ

「笑顔でいこう」背中を叩き
炎天の下一気に道路登る

アスファルト蹴って坂道駆け下り
がむしゃらに風を追い越してゆく
今日は昨日より少し良いことあったなぁって
ふたりでソーダ飲み干した


「大人になんてさ、なりたくないんだ」と
嘆いたところで　意味はないんだ
だからとにかくさ　今を楽しもう
ふたりで描こう　とびっきりの夏

蜃気楼の先　夢を探そうよ
今はまだ何も見えないとしても　
この空みたいにいつかは澄み切るはずだから
全力で僕ら走り出す

【ひらがな】
なにもいいことないなぁって
ためいき　かみひこうきにのせて
ふわり　そらへとんでいけ

あおいそらにうかんでる
まっしろにゅうどうぐもみたいに
ふわり　とんでいけたらなぁ

みどりのにおい　はなさきかすめ
まっとたかぜがけだるささそうまひる

りょうてをまどからなつぞらにかざし
あおをきりとってのみこんでみた
あしたはきょうよりいいことあるといいなぁって
ひとりでぽつりつぶやいた


こえがひびくぐらうんど
まっくろいはだにあせがつたう
きらり　かがやいておちた

そらのうえでたいようが
じぶんらしくむじゃきにわらってる
きらり　かがやけるのかなぁ

「えがおでいこう」せなかをたたき
えんてんのした　いっきにどうろのぼる

あすふぁるとけってさかみちかけおり
がむしゃらにかぜをおいこしてゆく
きょうはきのうよりすこしいいことあったなぁって
ふたりでそーだのみほした


「おとなになんてさ、なりたくないんだ」と
なげいたところで　いみはないんだ
だからとにかくさ　いまをたのしもう
ふたりでえがこう　とびっきりのなつ


しんきろうのさき　ゆめをさがそうよ
いまはまだなにもみえないとしても
このそらみたいにいつかはすみきるはずだから
ぜんりょくでぼくらはしりだす