『アバズレの女』
あたいはアバズレの女
まるで薄汚れたダンボール
疲れきった体では 誰も守れやしない
街の外れで萎びて溶けて行くだけ
夜毎街を彷徨い 相手を探す
疲れたら椅子にもたれて
酒で唇を潤す
酔いどれの記憶 遠くなる
優しかったのは あなただけ
あたいはアバズレの女
まるで色の出ないサインペン
霞んだ心では 夢も描けやしない
人混みに紛れて消えて行くだけ
毎度季節は移ろい 装いを変える
愛の無い男が楽
酒で涙を誤魔化す
酔いどれの記憶 忘れない
優しかったのは あなただけ
いつ滅んでも良い
あなたにもう一度会えたなら
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