記憶の中、妄想に変わってく夏
涼しげな彼女の笑顔は消えていく。
いつのまにか終わりを告げてく季節
なにもかもが僕から無くなって、過ぎる。
君がいつでも見てた世界はどうしてこんなにも美しいのだろう。
真夏の日差しがまぶしい中で、キラキラしてた。夢中に惹かれ。
寂れた街角、今日も揺らいで。ため息混じりに君が笑うよ。
あいつのスカート今日もめくれて。レコードかけてよ。いつものように。
泣いてたふりして笑えばいいの。
二人、ふざけて。気が付けば夏だった。
プールの中、貝殻集めていけば。
いたいけな睫毛の長さは似ていて。
恋の終わり、始業のベルが響いて。
セーラー服、僕だけいつも見えてた。
夏の終わりも。蛍の死骸も。どこかに置いてきて、思い出せないけど。
忘れた輪郭、星空なぞり、どこかの彼方へ思い出、消える。
くびれたYシャツ、刺繍を入れて。早足だらけで取り残される。
可笑しな曲名。ピザ屋の彼女。ストロボ焚いてた近所の少年。
星座を盗んで誰かに返す。
九月はじまり。気が付けば僕だった。
君の笑顔も。溶け出すアイスも。濡れた髪の毛が、乾いているけれど。
少女の革命、水玉弾け。イギーポップの上手な演歌
世界の終わりは硬めな卵。誰でもいいから寝かせてくれよ。
左利きから見つけた羊。まどろむ時計と首吊り少女。
川原を歩いて二時間泣いた。
少し泣いたら、気が付けば夏だった。
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