沙羅双樹のことわり
運命の車輪
巡る巡る季節と遺伝子の鎖
滅びは唐突で静かに崩れ去り
知られることなきまま原始の海へ帰る
歴史の渦に巻き込まれ物語は幕を引く
移ろいゆく時の中何も語らず
揺りかごから目覚めた真実の欠片
与えられた解釈
再生と呼ばれ
今詩人は詠う
蘇りし詩を
誰もが求めている永遠の象徴を
滅び去るものは綺麗で失うまで気付かない
待ち受けてる死でさえも甘美な香り
運命の車輪は重く再生は許されない
自身もまた滅びゆく美しきもの
沙羅双樹の花は枯れて季節はまた巡りゆく
同じ花が咲くことはもう二度とない
運命の女神は嘆く 彼女も車輪の下へ
生きとし生ける者なら逃れられない
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