溶け弾けた雑な疼きと
潜む 影を落とした夏を

卑しさが滲む溜息が
震えても 口ずさむのさ


【A】
ふと見れば 離れ間際
交わすでもなく消えていた
この頃の傷跡さえも
気に留めず いずれ薄れる


【B】
天蓋の縁を辿った
指先に春の嘘 飽きる程
爪弾く雨音に紛れましょう
どうせ偽物だけれど


【S】
後退(あとずさ)る足音にさえ怯える
悪夢の一つ 見ずに夜更け
終わりを知る由もなく
溶け残る 鎖にも似た響き

欺いた 意味すら知らず
そう生まれた ただ それだけの事

震えないこの手で
声を塞ぐまでもなく
落ちていく



【A'】
軋む景色をまだ拒めない
型落ちじみた自覚の中

心 看取った窓辺
夜明け前の世界
佇む日々だけを見てる



【B】
泣きそうな音をしていた
雷鳴に染み付いた影色を
降り散る声すらも掻き消して
ほんの一瞬だけでいい


【S】
ぶれる言葉をただ繕った
悪夢の一つ 見ずに夜更け
凍えがどこか愛しいと
都度偽る余地もなく 限りなく

潔白 上書きしようと
記憶さえ掻き出せないのならば
忘れさせて
その手を
振り払うよりも早く 消えて



【C】
冷えきったこの身体は
やがて鼓動を知った
慰めよりも 憂いよりも
ここにいる ただそれだけ

鳴き止んだ風はいつしか
時間すら連れ去ってくれないか

辿り着いたその先が
穢れでも 赦せる気がした



【S】
後退(あとずさ)る足音にさえ怯える
悪夢の一つ 見ずに夜更け

淡々と脈打つ言葉
解け落ちる 鎖にも似た命

傾いた心を知らず
そう生まれた ただ それだけの事

震えないこの手で
声にするよりも早く
触れて

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THUNDER

なんでか1年半くらい書いたり消したりして無駄に温めてたやつ。

一応作曲者を募集しておきます。曲イメージについては特定のボカロPがいるのもあって、歌詞の構成が難易度高めかも知れないです(作曲者じゃないので分かんない)。

歌詞のモデルもあるにはある。

閲覧数:148

投稿日:2021/05/04 08:58:01

文字数:707文字

カテゴリ:歌詞

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