私たちが唯一マスターと呼ぶ人の家族
引取りを願いに来た
俺たちは今日そこに行く
その家にはカイトがいた
マスターの妹は漫画家だという
カイトがいうには
家事が出来ないから手伝ってもらうためにボーカロイドを買ったそうだ
歌いながら家事をすると彼女は喜ぶそうだ
手が空けば俺は歌う
暇になれば私は弾く

彼女は多忙だが歌詞を作ってくれた
それに私が作曲をする
そんな風にすごしていた
カイトはマスター最近元気だなぁ と言う
だけど彼女に悪いことが近づいているような気がする
俺も私も同じ気持ち カイトに言ってみた そんなことは…思いたくもない
現実を拒否しているようだ それが気のせいなのか
本当なのか

彼女は倒れた

病院でカイトは言う いつか…わかってたけど…こんな早く…
ただの過労 でも彼女は本当に弱りきっている
しばらく入院するだろう
そうなると私たちは邪魔になる
彼女は仕事が出来なくなった お金がないと治らない
カイトは働きに出た
彼女は泣いていた
―引き取るって言ったのに…ごめんなさい―
私たちはまた戻る カイトに伝えた 壊れそうなくらいがんばっていた
また何も出来ない マスターにもミクにも出来なかった
ただ無力だった

望んだ世界は入り口で壊れる
望まないのは壊れない
私が望むのは2人で一緒だけなのに
望まないのはあの施設だけなのに

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  • 非営利目的に限ります

皆と違う。 7話

7話「なんでまた?」
双子のまわりでは何かが崩れる

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投稿日:2009/04/26 18:41:01

文字数:578文字

カテゴリ:その他

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