手を伸ばしたって届かない距離でいい。
傍になんて居なくていい。
僕は知ってるんだ。
近付いたって一つになれない事を。
知ろうとしなくていい。
考えてくれなくてもいい。
僕は知ってるんだ。
教えたって違う答えになる事を。
怖いだけ? そうかもね。
辛いだけ。 幸せでしょ?
飛び交う赤い糸が視界を染めて
僕は嘘吐き、小指隠して、逃げ惑う。
二色混ぜあっても意味なんてない。
停滞した幸せなんて今はいい。
僕はまだ知らないんだ。
新しい色の使い方。
知ろうとしなくていい。
考えてくれなくてもいい。
僕はまだ知りたくないんだ。
新しい色のその名前。
怖いだけ? そうかもね。
辛いだけ。 要らないの?
飛び交う赤い糸が視界を染めて
僕は毒吐き、小指無くして、泣きわめく。
知らないままでいて欲しい。
知ろうと足掻かなくていい。
アルゴリズムは指し示したはずだ。
手の届かない距離でいい。
傍になんて居なくていい。
蛹は独りで飛び立つものさ。
悲しいのはここにある心だけ。
流れてるのは赤を流そうとする雫だけ。
痛いのは小指無くした手のひらだけ。
後悔は僕の胸にだけ。
後悔は僕の胸にだけ。
臆病でも、弱いわけじゃない。
後悔を認める強さを持ってるんだ。
小説家になろう からの転載です。
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