心霊写真
君といた心臓に 僕は鍵を閉めて
行ってきますとだけ僕は書き残して
白い心室でポツリと
口にしたさよなら
僕のまぶたのシャッターはまだ
君のいない世界を撮り続けて
記憶の網膜に飾られた
写真は君のことを映したまま
神様お願い
この記憶を
僕から消してくれよと
願ってしまうから
忘れない人だと
思っていたけれど
記憶を塗り替えて
そこから君だけ
消えてた
僕の瞳のレンズはまだ
君のいない世界を映し続け
ただ時々ぼやけるピントが
忘れている何かを捉えて離さないの
厚みの無い紙
何かちらつく
僕から消えた何かが
誰かがそこにいる
この目に見えずとも
誰かがいるんだよ
いるはずない記憶
その隅に
その笑顔が
ずっと気づいてた
いくら忘れたって
心が君を描いてしまう
まるで心霊写真のように
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