ウタカタ Inst

かなと

次の季節巡るまで影想う
貴女が残した痛みは今でも
心の奥染められてゆく、藍色

一目見た時息さえ忘れて
鮮やかな紅色、胸に火をつけた
会われ難くとも運命(さだめ)とし
貴女と見たいこの景色
眠らぬ夜から連れ出して
今、二人だけの

会えない月日の愛しさ募らせて
泡沫の名、永遠に刻もう
散り行く徒花のように無意味でも
夜が明けるまで貴女の夢の中に居たい

患う熱も冷めぬ幾年と
真実を隠した一夜物語
離れ難くとも運命(さだめ)とし
貴女と見たい青写真
夢か現かも忘れては
偽りの唄

焦がれてここまで貴女に会う為に
想い残す事ない筈が
目蓋の裏側狂い咲くはあの日
触れた指先、溢れる心が止まらない

散り急ぐ花弁はひゅるりと流れ
もう幾許もない逢瀬としても
それでもいいと云う貴女の言葉

「逢いに、いつか逢いに行く」

逢えない月日の愛しさ募らせて
泡沫の名、永遠に刻もう
果てない願いは花明かりの中で
契りを結ぶ貴女と永遠の唄
染めらて行く愛色、二人生きて行こう