がらくたばかりの物置に
一筋光が差し込みます。
周りはみんな黒と影。
私は眩しく目を閉じます。
私を作る手暖かく
いつもいつでも触れていたい。
まだまだ「大人」は嫌なのです。
しなやかな「子」でいたいのです。
私に名前はありません。
完成品では無いのです。
無限の未来を持ったまま
永く足を止めています。
よくよく見れば物置は
壊れた何かで満ちています。
脆く崩れたそれ達は
私の兄や姉でしょう?
私を嬲る手汗ばんで
いつもいつでも濡れています。
ただただ「大人」は嫌なのです。
きよらかな「子」でいたいのです。
私に名前はありません。
必要なんて無いのです。
無限の夢を捨てたまま
永く息を止めています。
私に名前はありません。
生まれてすらいないのです。
無限の世界を知らぬまま
永く人を止めています。
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