鼓膜を塞ぐ粒の音
切れちゃったんだっけ心までも
歩道のタイル踏んで夕方の駅へ歩いていた
構内の階段を下ってぼんやり広告板眺めて
雑多の泡など噴き出して繊維のハンカチで拭った
ホームに立つ心の模様は子供の描く落書きみたいで
眺めてる自分は嫌になりナイフで突き刺してた
愛 愛 愛に敗れてバイバイ 孤独にさせないで
今戦線上にて倒れた因果
代替案も敷かれぬまんまくしゃくしゃ丸まった
もうシュートして想起せぬように蓋をして
涙を呑み込んだ
さあ全部全部自分に関係無いと割り切れたりするだろうか
トンネルから見える灯りが刃で掻きむしった
空いた席に座り込んだ
まばらなスーツを描写してる
焦点が定まらないまま発車の予告を聞き流した
揺れる吊革と空気が重苦しい湿気を煽って
乾燥したままの刹那を連続して投影してんだ
こんなこと誰が望ませたんだ?
普段は恭しいぜんまいが
逆転してチェーンを引きちぎった?
残響が胸を締めて握りつぶした
哀 哀 哀にはぐれてバイバイ 既読無視しないで
マーカーで既になぞられてしまった
もう一切が黒幕だって思いたいくらいだ
時間のせいだとなすり付けられたら楽だと思うでしょう?
掴んでるものはいつも無常の中
姿を模して煮える
空箱の中 紛れ込んだ焦りを口に含んだ
深海内に隠れた情をみすぼらしく着てる
会いたいよ 会いたいよ 弱音も読んだ
煙る匂いもたちまち澄んで下車までもう少し
相愛の過去なんて嘘まみれだったんだと嘘に籠城した
愛 愛 愛に敗れてバイバイ 孤独にさようなら
今戦線上にて倒れた因果も
代替案も敷かれぬまんまくしゃくしゃ丸まった
もうシュートして想起せぬように蓋をして
涙を呑み込んだ
さあ全部全部自分に関係無いと割り切れたりするだろうか
開くドアの横 持ち手を握りしめ踏み出した
00:00 / 04:13
クリップボードにコピーしました
ご意見・ご感想