Ａ）この世界は今日も安定の白黒で
　　脆く儚く狂った様に回り続ける

　　あの日は確か曇りだった
　　零れ落ちた言の葉に意味は無くて
　　機械音の様に空しく流れるそれら

Ｂ）綺麗事ばかりの世界に吐き気がして
　　「さよなら」をしたのは遠い昔のお話
　　もう何も聞きたくないからそっと静かに耳を塞ぐの


サ）晴れの日の「ありがとう」も
　　雨の日の「ごめんね」も
　　いつかの「愛してる」も
　　全部全部　本当のことなんて何ひとつなくて
　　ただ寂しさを埋めるだけの道具でしかなくて
　　ほら　またひとつ
　　世界が壊れる音がした






Ａ）この世界は今日も安定の白黒で
　　訳も分からないまま回り続ける

　　歪む視界　鈍る思考回路の中
　　想い焦がすのはあの日のことで
　　ただ少し苦しそうに微笑んだ君は
　　そして私にナイフを突き刺した

Ｂ）その瞬間身体中を駆け巡るその痛みさえ愛しくて
　　泣き叫んだのは遠い昔のお話
　　もう何も見たくないからきつくぎゅっと目を瞑るの


サ）屋上での指切りも
　　帰り道での些細な喧嘩も
　　あの日のキスも
　　全部全部　君と私の確かな証だったけれど
　　ただ誰かと繋がっていたいだけだったんだ
　　ほら　またひとつ
　　追憶に馳せるのはいつかの涙痕





Ｃ）足枷がついたあの日から
　　私の世界は不安定に回り出したのです




サ）晴れの日の「ありがとう」も
　　雨の日の「ごめんね」も
　　いつかの「愛してる」も
　　全部全部　本当のことなんて何ひとつなくて
　　ただ寂しさを埋めるだけの道具でしかなくて
　　ほら　またひとつ
　　世界が壊れる音がした




　　「このドアが開いたら、全てが始まるの」
　　そう言って笑うのは…