痛みを隠し続けた君に 僕が語れるのは
君に似た誰かの物語
許されてはいけないと 許してはいけないと
生き続けているだけの 誰かの


いつかどこか
夕陽に染まった場所で
誰かが誰かを失って
誰かが何かを失ったおはなし

『君の世界はどこにある?』
その意味に気付くだろうか
『君の世界は僕の隣に』
その意味は届くだろうか

夜の長さにおびえる君に 僕が語れるのは
眠らない誰かの物語
この右眼に隠したもの 隠せなかったもの
その名を呼ぶのなら 弱さだと


いつかどこか
雪の降らない場所で
誰かが誰かに奪われて
誰かが何かを諦めたおはなし

『僕の世界はどこだろう?』
その意味は届くだろうか
『僕は世界を見失った』
その意味に気付くだろうか

誰かのために涙する君に 僕が語れるのは
君を救わない誰かの物語
閉ざしたものは右眼と 彼自身の明日と
君に語るすべての 歌


その物語で彼が
時が止まったままの
日記を捨てられない理由(わけ)
あの日に泣けなかった
償いと ほんの少しの
…それは、後悔

言えなかったことば
今 音も無くつぶやく
『…    。』


閉ざされた誰かの右眼に ひかりをくれたのは
弱々しく差し出された そのてのひら
閉ざしたままでいいと 今だけを見ていた彼に
明日を示したのは

閉ざしていた誰かの心に ぬくもりをくれたのは
ほんとうの名を呼んだ 君のこころ
歌わない僕の詩で 君に伝えよう
僕が世界を終える前に

『ありがとう。どうか、笑って』

『…    。』

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

「月の夜、ある詩人が語った別れのうた」

歌わない詩人のうた。自分の創作の物語から作ったものです。

浮かんだメロディが吹っ飛んだ歌詞です…三拍子だったというぐらいしか…OTL
いまのところ戻ってくる気配はありませんが、ボカロで歌わせてみたいなあ、と思うのであぷしています(´ω`)

閲覧数:226

投稿日:2010/06/14 02:03:18

文字数:663文字

カテゴリ:歌詞

クリップボードにコピーしました