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【兎眠りおん】鐘羽涙夜【オリジナル】

ぼくが帰ってきたら
あなたは涙を流すのかな
沈んだはずの からだが重くなる

ためらわず駆け出した
あの瞬間 迷いはなかったけれども
今更になって
止まった胸がざわめく

隣で路線図のぞく 君の瞳は
宝石よりまじりけなく清らかで
打ち明けられないまま 次の停車場へ 

りんどうが咲いているね
淡く光る紫色が
次から次へと流れてく
スピードをいよいよとほら あげて

どこまでも どこまででも
ぼくら乗った軽便鉄道
距離と時間さえ 飛び越えて
ごとごとと 進んでいくよ

ぼくが帰らぬと知ったら
君はたたええてくれるだろうか 
いや この苦悩
一緒に抱えるのだろう

この身を百ぺん灼いても
かまわないよと
覚悟の言葉に 疑いようはなく
君は 同志(ともだち)だね
だから 置いてくよ

苹果の匂いがするね
甘く香る紅色を
ポケットにしまい 耳すます
風に乗り 流れ来る
賛美歌は

いつまでも いつまででも
響き渡っているけれども
駅から離れていくほどに
静寂を取り戻してく


霧が晴れていくほどに近づいている 
こみあげる思いを おさえつけながら
しばしのさよならさ
ぼくはここまでだ


理由は告げずに行くよ
何も心配いらないから
君なら たどりつけるはずさ
ほんとうの終着駅のホーム

いつの日か いつの日にか
あの夜乗った軽便鉄道
どんな困難も乗り越えて
再び会えると信じてる

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投稿日:2022/12/16 22:15:41

長さ:04:23

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カテゴリ:ボカロ楽曲

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