何がしたいかたずねても
そいつは何も語らない
一つも音を発しない

いつもいつも口角を上げて
器用に片方だけ上げて
その目はいつだって
遠くばかりを見てる

少しでも声がききたくて
どうにかして
出させようと企む僕に
君はただ笑ってるんだ

たとえば 首を絞めた
だけど君は抵抗もしなけりゃ
泣きもしない
ため息でもいい
甘ったるい吐息をきかせてほしい

その笑みがどんな意味なのか
僕にはまったくわからない

とにかく僕は
意味なく泣き顔が見たい

たとえば 首をもいだ
しかし君は痛がったりせずに
喚きもしない
少しだけでいい
鮮やかな赤を見せて欲しい

たとえば 切り裂いた
どうも君は
何もする気がないらしい
なんの変化も魅せず
燃えていくその姿
真っ白に溶けたあの思い出

「本当は気付いてたんでしょ?」
いつまでも合う君の目が
やわらかく弧を描きながら
そう呟いている

「つまらない人形(ヒト)だって
わかってたんでしょう?」
想像を超えた愛情に
抗えるものなどない

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

人形

人形に恋した男のはなし。

閲覧数:57

投稿日:2011/09/03 01:19:23

文字数:440文字

カテゴリ:歌詞

クリップボードにコピーしました