香るひとひら ゆら 舞い遊び
木々に盃、皆満ち満つ
恥じらうように霞纏い
散る花抱くは はるばる 川
甘く丸い酒も、優しい風も
今 今こそは貴女の為
どうぞ歌を贈りましょう
私は雲雀、貴方のもの
嗚呼、雷々、注ぎ目を覚ます雨が群れを成し
山々、分けて季節を運ぶ
さあ、散り散り、細く糸のようにしなやかな川よ
飛び立つ私を真似て踊れ
山の端撫ぜる夜の気配
去り行く昨日 空の間に
確かに在るが触れられない
愛しい人
うららかに照れる春日の中
天つ空を仰ぎ歌う私は
貴方の影を追いかけ
千度の限り鳴き渡る
苦しい程に生きているんだ、と
いつも そう 気付く
花に染まる川の、糸 糸 手寄り
貴女へ投げ捕えようとも
届かぬそれは空を結び
虚しく残る、結び目だけ
嗚呼、燦々、日差しの屋根の下へ梅を招き
言の葉重ね季節を歌う
さあ、揚々、私の羽根は風操る扇
心も浮かれ空へ旅立つ
幾度も結んだ遠い空の
目と目を繋ぎ追いかけても
溢れる朝日に飲み込まれて
消えて行く
うららかに照れる春日の中
天つ空を仰ぎ歌う私は
貴方の影を追いかけ
千度の限り鳴き渡る
苦しい程に生きているんだ、と
いつも そう……
うららかに照れる春日の中
天つ空を仰ぎ歌う私は
貴方の影を追いかけ
千度の限り鳴き渡る
満開の朝に春の宴
高鳴る鼓動が波のように
貴女の影に寄り添い
永遠に離れることはない
苦しい程に歌を叫ぶ
私は 今
恋の中
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