ヨイヤミニツキ

ものぐさパロット

遠いむかし　まだ世は明けぬ
花のいろは　咲き乱れぬと

宵闇に紛れ込んだ
月あかりが映し出す
真実は常に裏腹に
偽りを備えてる

枯れ果てた　風習も
染み付いた　因習も
時代に残された
錆びついた負の楔

この体に流れる
血潮は消えることない
わたしが、わたしで
あるための落胤
流れ落ちた涙が
凪いだ水面を揺らす
花びら舞う、月の下で
ひとり、そらを仰ぐの

現世に産まれ落ちて
その身一つ、見ず知らず
夢なれば、覚めてくれぬかと
鈴の音　想い馳せる

尽き果てた　命運も
奪われた　歳月も
いつしか　訪れた
平穏に騙される

この体が壊れて
朽ち果ててしまう前に
わたしは、わたしを
覚え続けたい
剥がれ落ちた　不安が
闇に溶けては嗤う
孤独の中、闇をぬぐい
ひとり、声を枯らすの。

この体に流れる
血潮は消えることない
わたしが、わたしで
あるための烙印
流れ落ちた涙が
凪いだ水面を揺らす
花びら舞う、月の下で
ひとり、そらを仰ぐの