前線は無責任と悲しみだけを
残して砂漠の彼方へと消えた ああ
影さえも失くした命の死骸が
針のような三日月を見上げていた

パラダイムは勝者の旗の下(もと)へ傾(かし)ぎ
賞賛は瞬時に非難へと変わる ああ
唯一残された貧弱な通信機器は
「送信」を放ったっきり黙り込んだまま

立てよ 羽ばたけ 打ちひしがれてないで
七つの星を頭上に抱(いだ)く 名も無き鳩たち
もう 鳴いて 鳴いて 世界中に知らしめてやれ
今こそ僕らは歌わねばならない


いつだってやる方は自分勝手さ
犠牲と規制ありきなんだから ああ
「正義」も「悪」も河の対岸で
オレンジの処刑記録を垂れ流すのさ

同朋意識は僕らを縛る鎖だ
私は「私」以外何であると言うのか
武器と呼ぶには非力な通信機器に
今初めてどこかから「Re(こえ):」が届いた

叫べ 貫け もっとその数を増せ
祈りの星を心に抱く 庇護無き鳩たち
もう 鳴いて 泣いて 泣き叫んで掻き消せ
どんな戯言も無垢の前では無力


泣いて 泣いて 泣き濡れて傷んで
誰彼に石を浴びても 死なぬ星がある
もう 鳴いて 放て どこにも依らぬ《無差別非殺傷言語砲火(メッセージ)》
今こそ僕らは集わねばならない

歌え 羽ばたけ 真未来へ往く鳥たちよ
今宵星を見上げる者 声は届いてるか
プレイアデス 祈れよ この暗き不実の終焉(おわり)を
今こそ僕らは共に願わねばならない

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

ブラスヘミーの昴の鳥の歌

リハビリがてら。主にきな臭くなる世界情勢に向けての批判。

数年前に書いた拙作「カザブランカの鳩」を、すばる(プレアデス星団)の星が鳩に化けたニンフたちである、という神話と絡めて焼き直し、どこにも依らずに声を上げる名も無き人々を書きました。
タイトルには隠れたミーニングがあったり。

閲覧数:114

投稿日:2015/02/27 00:01:09

文字数:596文字

カテゴリ:歌詞

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