追憶のオーケストラ
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<歌詞>
青い空に天高く陽は昇り
歩く道に色強く影を落とす
今も残る道端の即興舞台
演奏者と観衆の幻影(まぼろし)を残し
この街に溢れていたはずの音達は何処へ消えた?
美しい旋律に酔い痴れた至福の日々を夢見て
今は誰もいない道端に腰下ろし
壊れたリードの欠片 そっと唇あてて...
街を行けば見えてくる建物は
音が踊り歌声が舞った場所
崩れかけた扉開け入りゆけば
時の流れ止まったように変わらぬホール
残された楽器は待ち続ける 帰らぬ主の帰りを
沈黙に響くその叫びを胸の奥に聞きながら
開ける者のいない黒いケースから
折れた弓の端をそっと持ち上げて...
戦争(いくさ)の火が奪い去った 音も心も命も
音を愛し音に愛されたかつての街を想う
誰も立つことのない舞台の片隅で
切れた弦の先にそっと指をあてて...
開く者のいない楽譜の切れ端と
曲がった白のタクト そっと拾い上げて...
一人立ち尽くす 崩れた舞台の上で......
作詞・作曲 Nen-Sho-K
コメント1
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ご意見・ご感想
e_honda
ご意見・ご感想
こんにちは。e_honda と申します。以前、「幾千年の戦律」で感想を書いた者です。
この「追憶のオーケストラ」は、目では見えない歌を用いて、心に情景を映し出す唄ですね。
パソコンも車も、そして楽器も使う人がいなければただの置物。命を持たない道具を使う人の心のあり方で、癒しとも、そして破壊へともつながる事を思いました。
楽器を奏でていた人達はどんな人達だったのだろう。戦争はそんな人達を奪い、しかし中には楽器から銃に持ち替え、己が信じる道を守るために戦った者もいたかもしれない。
この歌の中に出てくる、ホールで佇む一人の人。彼(彼女)は涙を流しながら立ち尽くしていたのかも・・・しれませんね。
2013/07/26 20:05:08
Nen-Sho-K・アミノ式P
e_hondaさん、ご無沙汰しております。
前回に続いてとても深いコメントをありがとうございます。
詞を書いているときはあまり深く考えてはいませんでしたが、
楽器の主…
終戦後の再会を約束し、「心一つ」と楽器をこの地に残し遠地へ退いた者、帰還後の再会を誓って、あるいは帰らぬ覚悟を胸に楽器を自らの手に掛けたうえで天国での再会を望み戦地へ旅立った者…
考え始めるとキリがないです。
戦争によって多くの街や命が失われても、故郷への愛着は何者も奪うことはできないものなのです。終戦の後には、きっと音を愛する人たちが戻り、かつての音にあふれた活気ある街に戻ってほしいと願う主人公を思うと自分でも涙してしまいます。
2013/07/27 01:44:58