
BPM160
埃被ったLPを見つけ
棄ててしまえと吐き捨てた言葉
ちらと視線、横に投げ
これまた埃被ったタンテの上に
繊細針落とす情景
電源切れていたまんま
手かざした透明の蓋
慣れた手つきで開けたそれに
思い返す言葉の羅列
二度と、強く思ったあの夏に
黎明、過ぎ去る記憶と
停滞、していた感情に
昂ったのは
目の前、情景は過去
リピートしたあのメロディが未だ
傷の無い無垢な円盤
落とし方も知らねえの、笑えるな
黎明、過ぎ去る記憶と
停滞、していた感情に
言葉遊びしてる
始まりは朧げに光る月の夜
回転していたレコードの擦り切れる残像
終わりはいつか青になって消えて往く様に
声になって部屋に響くよ
停滞していたあの雲の上の飛行機に
追いついてみたいと切に願う夜間飛行
プロペラとレコードの巡る錆びた世界に
声を出して、部屋で叫ぶよ
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