明日(アス)へ伸びて手を振る影法師
かける言葉は見当たらないから
背を向け夕日へと歩き出した
黄金(コガネ)の羊の数をかぞえ

移ろいゆく毎日を 進めるために 指先をそっと置く

お気に入りの紅茶を淹れて
お気に入りのカップに注いだ
羊は夕日を追いかけ
星明かりを灯らせた

満ちた夜が運んだレコードを
今夜も聞きながら本を開く
まどろみを求めて彷徨うのは
隙間に広がる静寂(シジマ)の淵

左隅に置いた指 日付をめくり 明日(アス)を開き始める

マグカップに注いだココア
包んだ手に伝わるぬくもり
明かりを消し窓辺による
レコードでも眺めよう

遠ざかる意識の中で振り返る今日も
良いことばかりじゃなかったけど
このひと時がまた明日(アス)を迎えるための安らぎ

落ちかけた瞼をこすって
ベッドにもぐり夢を見ようか
さよならした影法師が
迎えに来てくれるまで

星が巡ればレコードが鳴る
子守唄がわりのノクターン
目を閉じ心を澄ませば
指先が頁をめくる


----------------平仮名---------------------

あすへのびて てをふるかげぼうし
かけることばは みあたらないから
せをむけゆうひへと あるきだした
こがねのひつじの かずをかぞえ

うつろいゆくまいにちを すすめるために ゆびさきをそっとおく

おきにいりのこうちゃをいれて
おきにいりのかっぷにそそいだ
ひつじはゆうひをおいかけ
ほしあかりをともらせた

みちたよるがはこんだ れこーどを
こんやもききながら ほんをひらく
まどろみをもとめて さまようのは
すきまにひろがる しじまのふち

ひだりすみにおいたゆび ひづけをめくり あすをひらきはじめる

まぐかっぷにそそいだここあ
つつんだてにつたわるぬくもり
あかりをけしまどべによる
れこーどでもながめよう

とおざかるいしき のなかでふりか えるきょうもいい
ことばかりじゃな かったけどこの ひとときがまた
あすをむかえる ためのやすらぎ

おちかけたまぶたをこっすて
べっどにもぐりゆめをみようか
さよならしたかげぼうしが
むかえにきてくれるまで

ほしがめぐればれこーどがなる
こもりうたがわりののくたーん
めをとじこころをすませば
ゆびさきがこうをめくる
 

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

【現:作曲募集作品2】 星巡りのレコード

詩の内容は、夕暮れの帰り道から、夜に寝付くまでの短いお話、にしてみました。
忙しかった一日でも、寝る前くらいはゆっくりしたいな、という個人的な願望の内容です。
日付が変わるのを本のページをめくる感覚に、星空をレコードに喩えて進行します(北極星を中心に星が弧を描く様がレコード盤に似ていたので)。
2012.6.17



作詞募集に応募したものですが、現在は作曲募集をしています。
期限は特に設けておりません。
投稿して頂いた曲の中から順番に選考し、詩と曲が合いそうだ、と納得できるものがあり次第、募集終了とさせて頂きます。
作曲中の場合は、一方頂けるとうれしいです。

曲のメロディに合わせて、詩を変更する場合もあります。
なので、既存の詩(音の数等)にとらわれず、作曲して頂ければと思います。

ご不明な点などありましたら、お気軽にメッセージください。
それでは、よろしくお願いします。

閲覧数:287

投稿日:2012/12/01 01:33:32

文字数:963文字

カテゴリ:歌詞

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