頬つたい落ちる泪は
今この時だけ分かち合う
わたしとあなたの決意は
手折られるものじゃないから

冷たい風が吹くころ　暖炉の熱が恋しくて
街角ゆきかう人に　手に手にマッチと絵を見せた
少女は言った　よく燃えるよ！
少女は言った　きれいでしょう？
少しでいいの、時間をください！

与えられた結末などわたしたちにはいらないの
必ず生き抜いてやるわ
二人寄り添って歩くの♫
悪趣味な美談　書き換えるのは
ほかの誰でもないから

凍える雪が降るころ　二人の指は真っ赤っ赤
街角ゆきかう人は　誰もがみんな急ぎ足
少女は言った　もうダメかな……？
少女は言った　諦めない……！
わたしたちで誓い合った結末まで……！

暖炉が揺らめくお部屋と
湯気立つ暖かいスープ
この絵が売れれば帰れる
マッチが売れれば帰れる
悪趣味な美談　書き換えるため
ひと工夫を加えましょう☆

こうして
ああして
そうして
火を当てて……

できあがりね♪

これはただのマッチじゃない
箱に描かれた似顔絵
あなたのためだけのマッチ
世界に二つとないのよ！
立ち止まって　人だかり
笑い声が街を染めた♬