祝日の午後
しとしとと雨が降る
灰色の街
にわかにかすんでいる

新しい長靴
お気に入りの水玉の傘
スキップして出かけるの

◆

今日は女子会が
あるんだってさ
私も誘われたけど
気が乗らなくて断ったの

◆

祝日の午後
今頃お茶の時間かしら
灰色の街
かすかに甘い匂い

新しい長靴
お気に入りの水玉の傘
装備は完璧なの

◆

一人きりの午後
ティータイムする為に
入ろうとしたドーナツ屋の中に
友達を見つけた
私は身を翻した
随分盛り上がっていた

私のいない時間
それは幸せかしら
私のいる時間と
何か違うのかしら
私がいない空間にいたことがないから
それは私にはわからないわ

水たまり乱す

私の顔が歪む

空を見上げる

私の顔が濡れる

スキップをする

行き交う人にまぎれる

ほらもう私が

どこにいるかわからない