{ミク}
入相(いりあい)過ぎし 境内(けいだい)に
谺(こだま)してゐる 数え唄
境(さかい)の消えた 青葉闇(あおばやみ)
跳ねる鞠の音(ね) てんてんと

{ルカ}
顔も判らぬ 黄昏に
あなたの隣は 誰そ彼?


{ミク}
ゆらり揺らめいた 狐火は
蝶(てふ)を誘いては 惑わせる
声を枯らして 叫ぶとも
告げられし言ノ葉 届かない

{ルカ}
(この手に触れた 脈動は
静かに波打ち 消えてゆく
この手に残る 温もりは
あえかな私を 苛(さいな)ます)


{ミク}
月の隠れた 宵の淵(ふち)
暗闇充ちる その奥に
微かに響く 鈴の音は
誰の帰りを 待ちわびる

{ルカ}
切り絵のような 片蔭(かたかげ)に
潜む姿は 誰そ彼?

{ミク}
ゆらり揺らめく 狐火は
蝶(てふ)を誘いては 迷わせる
頬を濡らして 叫ぶとも
愛しき姿 何処(いずこ)へと


{ルカ}
一つ数えて 遠の涯
二つ数えて 繭篭り
三つ数えて 羽をもぎ
常磐(とこいわ)願いて 奉(たてまつ)る

{ミク}
ゆらり揺らめく 狐火は
やがては蝶(てふ)を 焼き尽くす
独り残されし 空蝉の
世は常(つね)なしと 知るものを

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

朔月

自作曲『朔月』の歌詞です。
某和風ホラーゲームの影響を色濃く受けている気がします。

閲覧数:188

投稿日:2011/12/04 19:30:55

文字数:502文字

カテゴリ:歌詞

クリップボードにコピーしました