【A1】
小綺麗な涙　溶かしてしまう
冴えない足取りが二つ並んだ
苦笑いの用意も出来てないから
同情なんて受け流して

【A1'】
煙たいだけの息で誤魔化した
つもりにしてるなら
口を塞いだなら

【B1】
飽き足りない声の途切れ
抱えたはずの僕を
撫でるように歩く

風が凪いだ
夜はきっと終わりじゃ無いだろう
埋もれそうな言葉だった


【S1】
失くしたいって
気が付いたなら
温もりに火をつけてしまう
冷たくなった
鈍い景色の途中で
僕は祈りを待つんだ


【A2】
億劫が隠れた影は優しく
溶け出す街灯
それだけが見えた
不機嫌な吐息は聞こえてんのに
今更なんて　聞き流した

【A2'】
気遣いだけを飲み込めないまま
嘘をついているの
何を思っているの

【B2】
街はついに僕を忘れ
靴音だけが
心攫うように消えて

風が凪いだ
夜はきっと終わりじゃ無いだろう
埋もれそうな言葉だった


【S2】
サヨナラだって知らないままに
温もりを揉み消して欲しいの
ガラクタだった
僕の言葉も薄れて
独りが気休めだった


【S3】
失くしたいって
気が付いたなら
温もりに火をつけてしまう

小さくなった
鈍い景色の出口を
僕は探しているんだ