愛し君よ
なぜなくの?
愛し君が
恐れるものは
もうないもないよ

暗い部屋の中蛾が飛び回る
逃げ場なんてもうないのにね
その羽ちぎり捨てて標本にしようか
愛し君のために

愛し君よ
大丈夫
愛し君に
危害を加えたものは
醜い標本と化した

暗い部屋の中蛹を温める
まだ成長しなくていいのに
なんでそんなに美しくなるの?
愛し君を抱きしめてた

あの日君が泣いて泣いて
また　血が流れる
気づけば抱きしめ慰めて
また　交じり合う

愛し君よ
笑ってて
愛し君と
結ばれることは
不可能でも

この行動が正しいかどうかなんて
わからない　ただ依存し溺れていく
自分のため?君のため?

もう何もわからないまま
標本を作り続ける

愛し君のために
愛しき身のために
愛しき妹のために