先など　見えぬ暗闇
目を凝らして君を捜した

甘い声
甘い記憶
甘い甘い君の微笑(ほほえみ)

「愛している」を繰り返すくらいなら
今直ぐ僕の息の根を止めてほしい
差し出す肱(かいな)も見つめる瞳さえ
思考の靄に揺らぎ消えてしまいそう

知らない　そんな言葉は
ねぇどうして震えているの？

苦いキス
苦い心
苦い苦い僕の傷痕

「愛している」を繰り返すその舌を
今直ぐ噛み千切り僕のモノにしたい
蕩ける口唇(くちびる)甘やかな血の味
君の中に融けてしまえたらいいのに

涙など
見せはしない
当然だろ？　鏡の中の...

“僕”

「愛している」を繰り返すくらいなら
今直ぐ僕の息の根を止めてほしい
曖昧な時間(とき)に揺蕩う想い達
罅(ひび)割れた硝子越しに手と手伸ばせど、届かずに

「愛している」を繰り返す舌の根も
乾き切らぬ内に翻した言葉
許しはしないさ　このまま閉じ込めて
僕の中に融けてしまえ　可愛い君