『First Love』
運命は気まぐれに
君と僕とを結びつけた
広がる雪空の下

シルバーのフルートと
しゃがれたハスキーボイスが
奏でるメロディが
二人の軌跡になって
曇り空駆けるよ

不意に重なった
あの日の二人のメロディーが
突然の衝撃に消え去る

フルートは乾いた音を立てて地に落ちた

残されたのはしゃがれたハスキーボイスと
赤の液体
明日へと続くはずだった道が
趣味の悪いスポーツカーによって
断たれた現実

フルートは掠れた
ハスキーボイスを庇って
その美しい姿を醜い塊に変え
奏でたメロディーだけが
とても美しく
空に舞って消えるよ


運命は平然と
君と僕とを断ち切った
広がる雪空に
シルバーのフルートと
掠れたハスキーボイスが奏でたメロディーは

今は
ハスキーボイス独りになって
軌跡なぞって
晴れ空駆けるよ


不意に途切れた
あの日の二人のメロディーは
心の奥で
乾いた音を立てながら
寂しく鳴ってる


残された
しゃがれたハスキーボイスと
赤の液体
叶わぬ願い抱いて
悲しみに暮れるよ
もう二度と戻らない
奪われた現実


こうして僕は
ハスキーボイス響かせながら
あの日失った
フルートの音を
抱いて　彷徨ってるよ…