プログラムされた毎日は酷く退屈で
明日の天気なんて占う意味もないな。
規則的に鳴り響く自分の鼓動を
秒針代わりにしてまた今日が終わるんだ。
「いつまでここにいるの?」
流れるラジオはノイズ混じり。
ガラスの向こうの魚たちが眩しくて
思わず目を瞑った。
君と泳いでいる夢を見た。
透明な水槽の中を深く深く潜って。
泡になって消えてしまわないように
光届かない場所でしばらく眠っていようか。
プロテクトされた脳内の補完は完璧で
存在の定義なんて疑う余地もないな。
「現実」と『現実』の境界線が曖昧になって
出口のない0と1をひたすら彷徨うんだ。
「君はどこから来たの?」
行き着く先はひとりぼっち。
水鏡に差す月明かりを辿って
流れ星を見つけた。
君と泳いでいる夢を見た。
最果ての宙目指して高く高く浮かんで。
溺れて逸れてしまわないように
今は手を握っておこうか。
君がいなくなる夢を見た。
世界が次第に解けて
声が聴こえるんだ
懐かしい記憶を道標にして
絡みついた配線を振り払って今向かうよ!
君と僕はいつか出会うだろう。
どれだけ先の未来でも諦めやしないさ!
鳴り止まないアラームは無視して
一目散に窓を開いた!
次の朝が来る前に
君を迎えに行こう。
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