斬香の彼方に
君を守ろうと誓った
その為なら どんなものだって捨てられた
だけどいつか 全て失って
気付いたら君さえも消えて
僕は独り 立ち尽くしていた…
戦国時代とか、そこら辺のお話です。
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「斬香の彼方に」
無垢な笑顔に守られていた
くだらない世界の中で
君だけが 僕の全てだった
他に何も要らなかった
守る為に振り下ろす剣は
錆び付いていく 僕の心さえも
斬り捨てる度に失われる
護りたかったモノ
苦しい想いも 不器用な感情も
飛び散る血飛沫と共に
消えていくんだ
君の涙に心揺らいだ
くだらない感情は捨て
君さえも 斬り捨ててしまった
もう何も残ってはいない
守る度に凍りついてゆく
触れた君の指先は とても冷たくて
拾うことを知らなかったんだ
護りたかったのに
君の体温も 全ての想い出さえ
降りしきる雨に流され
消えていくんだ
嗚呼だけど 最後の君の
泣き腫らした笑顔が
頭に張り付いて離れないんだ
斬り捨てる為の剣(つるぎ)はもう
必要は無いんだ
君を屠ったこの手ではもう何も
君が存在した証すら
残せないから
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