貫いた
耳の奥
知らなかった
効かなかった

嘆いてた
ドアの向こう
知らなかった
ままで良かった

消えないよ
奥の傷は
消させないよ
少女に憐みのキスを

色褪せない思い出はこうして
モノクロ写真として飾られて
暗闇に落ちたままの
色の無い世界の少女よ

番狂わせの奇跡はなくして
今頃不憫として避けられて
傷跡に触れたままの
音の無い世界の少女よ


囁いた
胸の奥
知らなかった
初めてだった

疎まれた
壁の向こう
知らなかった
フリをしていた

消さないよ
奥の傷は
消させないよ
少年に恋々のキスを

色鮮やかな現実はどうして
モーターマシンのように棄てられて
暗黒を呑んだままの
色の無い世界の少女よ

勘違いという妄想はなくして
しまっておいた感情開けられて
耳鳴りが止まぬままの
音の無い世界の少女よ


「消させないよ」
愛を見ずに
「消させないよ」
少女は最期に傷を


色褪せない思い出はこうして
モノクロ写真として飾られた
暗闇に堕ちて逝った
色の無い世界の少女よ

番狂わせの奇跡はなくして
今頃不憫として避けられた
傷跡が残ったままの
音の無い世界の少女よ

傷跡から産まれた彼女
親の無い世界の「少女」だ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

聾唖のある少女の話

「また、『私のこと』なのね。」




ある少女の話シリーズ第三弾。
耳の聞こえない少女の哀れな顛末。

閲覧数:183

投稿日:2014/01/19 15:51:13

文字数:519文字

カテゴリ:歌詞

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