ジャケット

理「今宵の物語は人形の話だ 旅の最中風に聞いた
その名はメイリンゲル(『メリンゲンマッセの魔女』)」




重い石荒縄とそれと 泉湖辺りの畔
それから縛り上げた小娘 男でも良い突き飛ばしたら
ね、簡単!これが 魔女の作り方(まじょのレシピ)

「でもこんな古典的(ありきたり)な レシピにはもううんざり」
領主の娘“腹が減ったと言うならどうぞ 胸焼けするまで食べなさい”

メリンゲンマッセの魔女が言う 「さぁ《ケーキ》を焼きましょうか?」
魔女“腹が減ったと言うならどうぞ 胸焼けするまで食べなさい”




昔々あるところに メリンゲンマッセ領の城
お菓子愛する娘が一人 領主の娘メイリンゲル

砂糖細工のお人形(メレンゲドール) 食べ残されて部屋の中
命奪って生まれた我が身を 夜ごと嘆いて泣き濡れぬ

「だけどそれは《嫌い》じゃなくて 哀れんでいる(かわいそうな)だけなんだ」
笑う人形マルツィの陰に 忍び寄るは暗い影


 “おら達は食うにも困っているのに!”
 “こんな食べもしない人形のために、また年貢を重くしただか!”
 “許せねぇべ!こんなものっ!こんなものっ!”



お砂糖、卵に小麦粉、フルーツ、バターそれから牛乳(ミルク)
連行、罪人の倅と娘 観察苦悶、猛獣(けもの)、菓子職人(パティシエ)
仕上げに飢餓って調味料

悪趣味人型ケーキに 消える材料、不足菓子職人(パティシエ)
砂糖細工によく似た白骨(ほね) スポンジは肉 火力全開
嗚呼、これぞ魔女の作り方(レシピ)




メリンゲンマッセに棲まう魔女 実(げ)に真に恐ろしき者(だと言う)
高騰年貢、無駄菓子 喘いだ領民菓子に変えては
笑う“さぁ、どうぞ召し上がれ!”

メイリンゲルという娘が 最後に作り出した魔法は
己の姿さえも菓子とし 真実濁し微笑む(あざわらう)だけ
語られた、魔女が出来るまで(レシピ)





菫姫「違う違う違う違う 違う違うそうじゃない
   いいえいいえいいえいいえ 私の知る限りでは……」





アルフェロア城の 閉ざされた部屋に
座した美少年 彼の名はアルフェン
恋に落ちたメイリンゲル(“貴方が好きと伝えたい”)

00:00 / 04:25

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

【背徳の姫君 二夜目一話】 『魔女の作り方(まじょのレシピ)』

枠物語なシリーズ物の曲。
二夜目一話『メリンゲンマッセの魔女』
http://ncode.syosetu.com/n1935bb/5/
改め、魔女の作り方(と書いて魔女のレシピと読ませる)

魔女狩りの王道的な冒頭台詞からはじまり、
人を魔女に仕立て上げるレシピ でもあり
魔女が人を使った料理のレシピ でもあり。

二夜目二話の『アルフェロアの魔女』に続きます。
つなげて曲にしようと思ったら8分とか超えそうなので小説通りに分けました。

【今回の配役】
《語り手》
理の王子:リン(男装)
菫姫:リン(2役目)

《劇中劇》
メイリンゲル:リン
人形マルツィ:レン

村人1:ミク
村人2:ルカ


と、リンちゃん大活躍?の歌に仕上がっております。


【小説置き場】http://ncode.syosetu.com/n1935bb/

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投稿日:2013/10/08 16:07:22

長さ:04:25

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カテゴリ:音楽

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