遁走とサーチライト instrumental

それだけの世界

遁走とサーチライト
作詞/作曲/編曲: もくづ(看守P)

宵闇に澄んでく街並みに没んでく
白い、蒼い、正四角形
地面を煌々と焼いて

生き死にに不燃ゴミ吐き出した石綿肺
痛い、慈愛、不幸面設えて

此の右、此の左ろくに知れずに
斯う思う様にもう歩けない
狭い視野は肥大熱篭もる額
痛い死ねない誰も居ない
汚れた見てくれに見てくれもしない
街路樹の目眩し曇天に立ち眩み
星系に流離い双眸の気配五月雨式

月が、僕等を照している
月が、僕等を捜している

風、埃の無いワンルームの虚像
影の落ちない挑色の実像
空っぽなのを見透かした風に
室外機が高らかに嘲笑う

此の右、此の左ろくに知れずに
こう思う様にもう歩けない
未来は未だ来ない過ぎた過去から去れない
期待嫌いもう誰も要らない
穢れた見てくれに見てくれもしない
ぼろぼろの旅路事勿れ主義
虫の報せに少し舌打ち五月雨式目眩

月が、僕等を照している
月が、僕等を

次が、僕等の