これは、ある旅人が最後に残した言葉を記録したものである。
私にはその内容の真偽を調べる術も、その恐ろしさの想像さえも出来ない。
ただ、こうしてなんらかの形で記録を残す必要があると感じたのだ。
私自身が、彼と同じ道を辿るとも限らないのだから……
彼が私に告げた事は3つ
1つは、オトノミについて
1つは、ノイズについて
1つは、この世界について
オトノミとは、彼が言うには大いなる力を持った何からしい。
その形、何に使うのか、どのように使うのか、何処にあるのか、何の為にあるのか?
全てが謎に包まれているらしい。
ただ世界各地の伝記、伝承には歴史の節目に現れ、その大いなる力で様々な事を行っているのだと言う。
とある伝承では、オトノミはある時に突然、蒼の海に生まれるのだと言う。
また、ある伝記では燃え盛る土の中から、世界樹の先端の実でもあると記されているらしい。
彼が言うには、オトノミはこの世界の安定のために無くてはならないもの……らしい。
結局、彼にはオトノミを見つけることは出来なかったそうだ。
ノイズ……私は始めて聞く単語だったのだが、聞いた途端に背筋が凍りついた感覚を今でも覚えている。
ノイズとは、創世新書(スコア)に記されていない生物……つまり、悪魔の事だと言った。
現実に悪魔が存在するのか? それの存在を否定することは……私には出来ないだろう。
私は行き倒れていた彼の看護をした時に見たのだ。
彼の体の異変を、私の知る言葉では正確に表すことは出来ない。
ただ、出来る限りの言葉で伝えるなら、呪いの毒のよう……だと思う。
全身から生気が抜け、全身の色と言う色が薄くなっていた。
薬草も、食物も、彼の衰弱を救うことは出来なかった。
日に日に弱り、命の鼓動が弱っていく彼を見守ることしか出来なかったのだ……
彼は旅をしていた。 オトノミを求めて。
そして、ノイズに出会った。
彼は旅をしていた。 世界中を巡る旅。
その中で、一つの仮説を立てた。
ある国では内乱があった。 ある国では王族が次々に死んでいった。
ある国では森が全て枯れ果てた。 ある国は水が腐ってしまった。
全ての国で、全ての土地で、この世界の全てで、何かが起きているのだと。
その中心にあるのはオトノミとノイズなんだと。
誰かが、オトノミとそれにまつわる真実を知り、行動しなければならないのだと。
彼は、悔しさで涙を零しながら、誤るように息を引き取った。
私は、たった一人さえ救えない力の無い人間だ。
ただ、この記録が運命に導かれた者に渡る事だけを切に願う。
祈りも、願いも、無力かもしれない。
ただ、今は私に出切る事をしていたいと思う。
私も、既に壮大なオトノミの物語の中に組み込まれた歯車なのかもしれない。
だとするならば、彼と同じように私の元にもノイズが訪れるかもしれない……
もしそうなったとしても、私は、
オトノミ Flavor.txt
ある旅人と彼を看取った彼女の残した記録。
それは、彼らの思い違いかもしれない。
ただ、この記録はそこにあった。
って、感じですかね
言い回しには少し気を配ってますが……どうでしょう?
パパパッと書いてしまったので変なところ、微妙なところが多いかもしれない……
ちょっとでも楽しんで頂ければ幸いです
コメント2
関連動画0
ご意見・ご感想
nico_mac
ご意見・ご感想
おおおおおお………!!
気に入っていただけた様で良かった ほっとしてますw
自分が文章書く時の癖で、ネタバレ自重してやるといっつも中途半端な表現になってしまうんですよw
嫌いな人はこう言うのダメだと思うので、正直に言えば、何度書き直し&削除しようと思った事かwww
内容自体は外伝でもあり、まったくのデタラメをも内包した……そんなあやふやな位置です
だから、散らばった「音の果実」が一つの「作品」になった時には一切その影が入ることが無いかもしれない……そんな作品ですが、ね
また長々と愚痴ってしまいそうなので割愛しますw
読んで頂き、ありがとうございましたw
続き……妄想でよければ、またあげさせてもらいますねw
2008/03/03 23:00:48
久楽
ご意見・ご感想
おおおおお!!タグからやってきましたよ!!
外伝のように、違う角度からのオトノミを語るっていうのもすごく新鮮でいいなと思いました!
言い回しもうまい・・・!!!!なんか続きが読みたくなる感じですww
2008/03/03 22:50:25