富に溺れた貴族の没落後、容易く秩序は崩れ去りて
景色も人も朧げなまま 時と感情だけが流れた
鉄の街路樹が至る所、身の程もわきまえずに伸びる
天辺から見下す富豪はエンターキーで都市を消し去った

狼狽える民は行方を無くした 歓楽街通りにゆりかご
流浪の子が市場を欺く 奴隷の子は全てを見ていた
裏路地にて身売りが喘げど 監視カメラは何も語らず
野次馬の群れの中で罪が磔刑の名のもとに殺された

「どうだい? 」「爽快 」「そうかい」
足掻くことさえも許されない

硝煙と狂宴の三番街 どこまでも底知れない冥界
寒い路地 昔見てた憧憬 そこまで辿り着けない
幻聴の延長が崩落街 下卑た価値は溶け
錆びた思考回路が誰かに媚びる

娯楽の魅惑に憑かれた淑女がビルの海に飲み込まれてゆく
瓦礫の中 捨てられるドラマ 培養液 仮初めのピエロ
教会の鐘の音に誘われ 宣教師の教えに攫われ
色に色を重ねた壁画は黒ずんだ壁にしか見えないや

温度、情や愛に憧れを抱き過ぎていた

尊厳と失望の三番街 奈落の底へと沈んでいく
切れた電線 底抜けた床 欠番と共に消ゆ
連想と焦燥の陥落街 箱庭の魂
触れた人差し指に温もりは無い

時計塔の秒針 刻む変拍子の不規則なリズムが
頭 揺らす 乱す 犯す 惑わす 最後の銃弾が撃ち抜いてく

痛い 辛い 目眩がこの街を呪えと伝えるんだ

愛憎と迷走の三番街 カラクリの底へと消えていく
墓地の群衆 アザレアの花 儚さに見初められ
廃材と感情の集落街 逃げ延びた僕ら
橋の向こうの景色へ 永久のサヨナラ

ライセンス

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アンソニーは三番街にて語らず

アンソニーは三番街にて語らずの歌詞です。

閲覧数:173

投稿日:2014/06/08 12:08:21

文字数:660文字

カテゴリ:歌詞

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