寒い夜明けに暖かい君の手
それが僕の夢だった
消えてしまうような儚い恋だなんて
その時はまだ思っていなかった
窓を眺めて見つけた帰り際の君
友達と楽しそうに話している
僕はただただ無意識に
目で追っていたんだ
話せるけど切り出せない
深くまでは踏み込めない
僕のこの弱い心じゃ
広い世界に狭い視界
それが僕の生きがいだった
君しか見えていなかっただなんて
よく考えれば酷い片想いだ
寒い夜明けに暖かい君の手
それが僕の夢だった
燃えてしまう熱い恋にしようと
その時かな思い始めたのは
空を眺めて見つけた沈みかけの星たち
それぞれが必死に瞬いていた
ずっと世界を回っていても
ずっと一人で孤独でも
あんな強い輝きを持っていれる
巨大な宇宙に小さい心
それを貴方は掴んでくれた
君をこんなに好きだなんて
よく考えれば一方通行な気持ちだ
寒い夜明けに暖かい君の手
それが僕の夢だった
消してしまうような恋ではないと
その時 確かに感じたんだ
強い星の瞬きに感化され
僕は想い伝えると決意した
失敗ばかり考えていたんだ
それでも僕は立ち上がった
次の日 放課後 誰もいない教室に
貴女を一人呼び出した
「急にどうしたの?」と
少し不思議そうだけど
いつも通りの君に
僕のどうしようもない
この想い打ち明けた
寒い夜明けに暖かい君の手
それが僕の夢だった
消えてしまうような儚い恋だなんて
その時はまだ思っていなかった
広い教室に貴女の泣き声
まさかそんなに嫌だったのか
消えてしまうような儚い恋だったと思った
その時はまだ、まだ。
けれど、あのとき、貴女はこう言った
「私もずっと貴方を好きでした」
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