君が花になるのなら
僕は土になるだろう
いつでも君を支え続ける
それが、僕の喜びとなる
君が花になるのなら
僕は土になるだろう
雨風に負けず側にいる
それが、僕の使命となる
君が花になるのなら
僕は土になるだろう
君を綺麗に咲かす事ができたなら
それが、影である僕の全て

夢の終わり、地の最果て
どちらにしろ追われる僕らに逃げ場はなく
君の体はこうしているいまもゆっくりと冷えていく
「きっと次に生まれ変わったら」
それが気丈だった君の口癖になって
離れないようにぎゅっと手を握り締めた
降り積もる雪、辺りを白く染めて
君の笑顔も、温もりも、遠い思い出さえ覆い隠していく

君が花を望むなら
僕は土でいるだろう
鮮やかな景色を同じ世界で見れたなら
それが、僕の願いとなる
君が花を望むなら
僕は土でいるだろう
暖かな大地で包みこんで
もう二度と、君が凍えることのないように…
もう二度と、君を手放すことのないように…


あなたが土になるのなら
私は花になりましょう
大輪の艶やかな花じゃなく
ひっそりと、だけど凛と咲く花になりましょう

「君が花になるのなら」
それがあなたのくれた答え
優しいあなたのくれた、約束
きっとこの約束は
未来永劫、叶わない

あなたが土になるのなら
私は花になりましょう
あなたが支えてくれるなら
きっと何でも乗り越えられるから
あなたが土になるのなら
私は花になりましょう
土に根をはり、空を見上げて
そんな、強い花になりましょう

きっと空は澄み切った青
灰色なんかじゃない、自由の色

枯れてしまったその時は
あなたがそっと包んでくれるなら
私はそれで、幸せなのです

たとえ何度もあなたに見送られることになったとしても
たとえ、それであなたが永い孤独に震えることになったとしても

あなたに春の訪れを告げる
私は花になりましょう
あなたのために、咲く花に……