A)
遠くさんざめく数多の限りある命
赤く空燃やす落ちる夕陽のように灯り
ゆらり揺らめいた焔に刹那問い掛ける
　（何故生きていくのか
　　何故哭いているのか
　　何故強さ求めて
　　何故弱さ抗う）
B)
肌に纏う風は胸絡め取り
踏みしめた足笑うよう拐ってく
S)
何度も何度も言の葉紡いでは
集めた想いは届かないまま

A'）
遠く舞い落ちたひとひらの花弁いずこ
白く霞ゆく世界は静寂の中に
はらりはらはらと舞い散る雪のように消えた
何故と問いかけた答えも得られないままに

B)
頬を撫でる風は穏やかなのに
抱きしめた腕からかってすり抜けた
S)
何度も何度も叫んで呼び止めて
重ねた想いは届かないまま

---ひらがな＆譜割り------

A)
とおくさんざめくあまたのかぎりあるいのち
あかくそらもやすおちるゆうひのよにともり
ゆらりゆらめいたほむらにせつなといかける
（なぜいきていくのか
　なぜないているのか
　なぜつよさもとめて
　なぜよわさあらがう）
B)
はだにまとうかぜわむねからめとり
ふみしめたあしわらうよおさらあてく
S)
なんどもなんども　ことのはつむいでわ
あつめたおもいわ　とどかないまま

A')
とおくまいおちたひとひらのはなびらいずこ
しろくかすみゆくせかいわせいじゃくのなかに
はらりはらはらとまいちるゆきのよにきえた
なぜとといかけたこたえもえられないままに

B)
ほほおなでるかぜわおだやかなのに
だきしめたうでからかあてすりぬけた
S)
なんどもなんども　さけんでよびとめて
かさねたおもいわ　とどかないまま