アイディアル・シティ/Ism
イデアリズムを謳う街は
鈍色に塗り込められて
無機質な僕の背に
摩天楼は影を落とした
不意に思い返した
記憶 滲む色彩
いつか見た情景も
全てもう
棄ててしまえ
瞼の裏に焼きついた
いつか見た淡い色の景色
すべて 棄てて すべて
空虚の海に
浸されていく
僕はもう
シニカリズムに浸る僕は
鈍色をぬぐい落として
無色彩の僕の背で
夕闇は溢れ流れた
光失くした目には
記憶 それすら見えず
何故か 息ができない
けれどもう
棄てたんだ
僕は二度と見れやしない
いつか見た淡い色の景色
空虚の海に全て
溶かしこんだら
忘れたんだ
あの日々も
それでも僕の
息はまだ
無いはずの
僕が棄てたあの景色を
何故僕は
また
取り戻せ
僕があの日棄ててしまった
いつか見た淡い色の景色
光が差した僕の
視界の果てに
映ったんだ
あの空が
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