貴方が残す わずかな温もりを私は 抱きしめて眠る
書き置きされた メモを見つめて溜め息しか出てこない
グラスに入ったシャンパン 飲み干すと貴方
「じゃあまたね」と言い残して去る
余韻を楽しむ気なんて 無いのね
揺れるコートの端を見送る
貴方の腕の中で感じる快感を
火照る身体の奥で受け止める
今夜も一人 ベッドの中さまよう指
夢の中でなら 会えるかしら?
乱れたYシャツとネクタイ放り投げて ホテルの窓にうつる二人
絡めた指先 私は蜘蛛の巣に捕らえられた蝶々のよう
背中に回した手で器用に脱がせる
貴方の指先冷たくて
ワインレッド色のドレスが床に落ちて
深く口付けるの貴方
月夜の逢瀬を楽しむ私
永遠に続くわけ無いのに
バスルームに消える思い
水と一緒に流れて
貴方の腕の中で感じる快楽を
火照る身体の奥で受け止める
今夜も一人 ベッドの中さまよう指
目覚めればそこに 貴方は居ない
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