『シンメロディー』　BPM184


自分の為に向けられた優しさの類　慣れなくて突き飛ばした

焦って手を伸ばしてもそこにはすでに誰もいない


強がって　隠して　無くしてしまうんだ　いつまでたっても僕は

騙して　手に入れて　捻じ曲げてしまうんだ　何でいつも僕は


強く何度も鳴らした　音にもならないメロディー

一人ぼっちにしないで　僕はここだよ


これまで僕に注がれた愛情の類　信じられなくて目を閉じた

怯えてうずくまったまま　もう随分前に冷えた心に鍵を掛けた


ヤマアラシのジレンマみたいに　僕は触れた人は皆　その手に傷を残していった


愛しくて　守って　閉じ込めてしまうんだ　どれだけ想っても僕は

伝えたくて走って　転んでしまうんだ　いつも　今も　僕は


願っても　願っても　消えた　

繋いでも　繋いでも　途切れた

拭っても　拭っても　溢れた

泣き止まないメロディー


搾り出すように叫んだ　息にもならない声で

独りぼっちにしないで　僕はここだよ　僕はここにいるんだよ

涙の落ちる音で　微かに聴こえたメロディー　

鈍く悲鳴をあげる　涙で錆びた鼓動

ゆっくりとその歯車を廻し始める