世界でいちばんお父様　そういう扱い　心得てくれ

　（父「是非！是非お願いします！
　　　　え…？ああ、ダメ？
　　　　ああああもうほんとすみません謝るから家に入れて！」）

その一　いつもと違うネクタイに気が付くこと
その二　ちゃんと靴まで見ること　いいね？
その三　私の一言には三つの言葉で返事すること
わかったら家族がお留守なのを　なんとかして！

べつにわがままなんて言ってないはずさ
たまに心から思って欲しいんだ
頼れるって

世界で一番お父様
気がついて　なあなあ
待たせるなんて日常で
私を誰だと思っている？
もうなんだか　旨い酒が飲みたい！
いますぐにだ

　（父「私を何だと思ってるんだ！」
　　娘「はいはい、仕事命なのに昇進しないただのパパですー。」
　　母「文句言うならちゃんと稼いできてからにしてねー。」
　　父「あ、はい、すみません…。」）

反論？出来ないよ　場違いでしょ
文句は許されないね
あのね？私の話ちゃんと聞いてる？ちょっと…

「あ、それとね　火曜はゴミ出し　決まってるでしょ？　早く行って」
…わかったよ　頼むから　怖い目で睨まないで

べつに　わがままなんて言うつもりはないよ
でもね　少しくらい労ってくれたっていいのに

世界で我が家だけがこうなのか？
気が付いて　ほらほら
グラスが空いてます
弱気で情けない稼ぎもない
でも　どうにか　リストラされてない

ぜったいキミら　わかってない！　わかってないよ…

麦芽とホップ　高いビール
野球の中継　独占テレビ
みんな　みんな　我慢します…
お邪魔な人だと思わないで
（日曜）大工だってやればできるし
あとは後悔させない

当然です！だってキミらは

世界で一番　宝物
ちゃんと護るから　出来ればついてきて？
ふいに呼びとめられた　急に　そんな　えっ？
「父の日　一応ね」　そう言ってそっぽ向くキミ

…明日も仕事頑張るよ！

　（父「～♪」
　　娘「単純なパパ」
　　母「そうね。でもそこがあの人のいいところなのよ」
　　娘「…うん。いつも、ありがと」）