おはよう おはよう
月に漕ぎ出す 帆船のあざみ
かえらない朝を目指して
いま ゆくのだ
夜明けは遠い漣の中
つめたい指さえいとおしい
それでも夜にはかえれない
だから ゆくのだ
きみをさがしに
ああ きみにこそ
傷つけてほしかった
世迷言なら未だ覚めず
確かにこの身を焦がしている
明かせぬ 明かさぬ
しじまに傅く 帆船のあざみ
最たる夜霧を抜けて
いま ゆくのだ
金魚鉢の哀 曼珠沙華の彩
つらなる星のきれいな青も
朝に欠くなら許せたか
さあ ゆくのだ
きみをさがしに
ああ きみとなら
傷ついていたかった
世迷言さえ未だ覚めず
確かにこの身を焦がしていた
おはよう おはよう
天蓋に水面 波裂く梯
鯨幕にて海底を
さらばだ 曖昧よ
ああ きみにさえ
傷つけられはしなかった
世迷言にはもう出来ない
紛い物の心臓さえ あいをうたう
おはよう おはよう
風さえ柔い 新たな海で
かえらない朝よ もう一度
(ふたつにひとつのiの中を)
(めざめだ)
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