少し冷めた目で恋して
斜めにかしげた首　痛めた
塞がっている傷から
新しい日差しを待ち望む

和らいだ花びらを
まとう人々の　木陰は
どこに在るのか

夏の落ち葉のように
季節の移ろいが感じられ
なくなったら

杞憂で終わりたい不安も
他人事、それで片づけられたなら

あなたが教えてくれそうな
自分を好きになれる方法
今はまだ分からない　ワックスフラワー　

鼻の先で残り香を
嗅いでも思い出せない　名前
ぐるぐると螺旋階段
下りてく先も薄暗く

見えないほど遠くに
輝く太陽　目元に
涙がすべる

誤解を生じた挟間を
知りたい、今なら埋め尽くせるから

花瓶に挿した　枯れそうな花
だれかが見つけてくれるんだろうか
あれは昔　これは今　ワックスフラワー