一緒に帰ろっ!
だれもいない教室 時計の針が6時をさす
もうすぐ終わるかな?
階段を降りて彼を待つ
彼の姿見つけ
「一緒に帰っていいかな?」
暗くなった空に瞬く星達
あるのは二人の影 近くて遠い二人
冷たい指先を息で温める
きっと今日こそは…!
気付かれないように彼を見る
目が合いそうになって焦る
「もうすっかり冬だね」 何気なく話しかける
白い息吐きながら
「そうだな、吐く息白いしな」
星空を見上げ
いつものように話し出す
終わりの近づく帰り道 口数も減った
今が続いて欲しい
少しでも一緒にいたい
ちょっと立ち止まって 彼に聞いてみる
「あのさ、これからさ…」
彼も立ち止まり振り返って
「ねえ、あの公園いかない?」
「あれオリオン座?」 空見上げ聞いてみた
バカにしたように
「やっと覚えたか」って笑ってる
むっとしながらも
そんな彼が 大好きだ
冷たい指先を息で温め
聞こえないように「寒い…」って呟いた
「ホントに寒いよな」 不意に彼の声響いた
聞き返すひまもなく
「手貸せよ」って赤くなり
手を差し伸べた
頷き手を重ねる
「手冷たすぎない?」 ふざけたように彼の声
怒ったように
「うるさいわ!」って言いながら
笑ってる二人
ずっと手を握ったままで
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