【IA】ヴォカリーズ「春への愁い」
万葉集の中で「春愁三首」と呼ばれる和歌をイメージして、
また、唱歌『早春賦』(吉丸一昌作詞、中田章作曲)に影響を受けて、
習作として作りました。
もともとは、3年前、
高校時代の部活の先輩から
「万葉の歌音楽祭というのがあるから、歌を作ってみたら?」
という話を聞いたのがきっかけです。
先輩は、現在音楽家として活動しているのです。
曲が完成したら、先輩に歌っていただこうとも考えていました。
万葉集には素晴らしい和歌がたくさんありますが、
その中で「春愁三首」の和歌をとりあげました。
またイメージに近かったのが『早春賦』だったので、
ひとまずは『早春賦』のような曲を習作として
作ってみることにしました。
ただ、実際に『早春賦』のイメージから抜け出し、
和歌に合うメロディーを作ることが、
なかなかうまくいかずに、ここまできてしまいました。
いまも模索している状態です。
さて、今回はこの習作を、
とても美しい歌声で歌うVOCALOID3のIAさんに、
ヴォカリーズという形で歌っていただきました。
本来なら、春愁三首の和歌を歌詞としたかったのですが、
この習作のメロディーにのせるのは難しかったので、
今回は断念しました。
いずれ習作ではない作品が完成できるようにがんばります。
まさに『早春賦』みたい、という曲ではありますが、
どうぞよろしくお願いします。
――――――――
ちなみに、万葉集での「春愁三首」と呼ばれる和歌というのは、
以下の三首の和歌のことを指します。
春の野に 霞たなびき うら悲し
この夕影(ゆふかげ)に うぐひす鳴くも
(巻第十九 四二九〇 大伴家持)
我がやどの い笹群竹(むらたけ) 吹く風の
音のかそけき この夕(ゆふへ)かも
(巻第十九 四二九一 大伴家持)
うらうらに 照れる春日(はるひ)に ひばり上がり
心悲しも ひとりし思へば
(巻第十九 四二九二 大伴家持)
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