かつて陸の王子に恋をした
 可愛い末の妹姫は
 故郷を 家族を 全てを捨てて
 陸の娘になってしまった


 「もしもお前が幸せだったら
 私達はきっと 耐えられた
 少しの寂しさを抱いたとて
 これほど怨まずにいれた筈」


 「嗚呼 にくい 憎い 王子が憎い
 憐れ あの子は泡と成り果て
 どれほど我らが苦しんだかを
 知らぬまま 幸せになぞさせぬ」


 姉姫達の嘆きに合わせて
 潮騒が奏でる 歌声は
 美しくも無慈悲な 子守唄
 齎すものは 永遠の夢





 かつて大国とさえ謳われた
 王子が治める海辺の国
 漁業 交易 盛んであったが
 今は廃れて 見る影もない


 いつの頃から語られだしたか
 「航行中に類稀なる
 鈴のような声が聞こえたなら
 決してその場に 留まるなかれ」


 「それは聞く者の心を攫い
 命をも奪う 魔性の声
 数多の人が未だ戻らぬも
 それに誘われたからだ」と言う


 やがて 一人 二人 と国を捨て
 残るは王子と廃墟ばかり
 打ちひしがれる王子の姿に
 姉姫達は 悦び 嗤(わら)う


ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

SEIREN

 テーマは「第三者視点(?)の人魚姫」、若しくは「人魚姫の後日談」



 ―――だった筈が、何を血迷ったか、途中からギリシャ神話の“セイレーン(Seiren)”とごちゃ混ぜにしてしまい……大きくテーマから逸れてしまいました…… orz



 全て、文字数が【1行目15文字、2行目14文字、3行目15文字、4行目14文字】で統一されています。最初は詩の心算だったので、何処で区切っていいのか判断つかず、放置(笑



 一応イメージはMEIKOにしてみましたが、別に誰に置き換えても構いません。複数とかでも問題ありません




では

閲覧数:85

投稿日:2010/01/29 19:43:29

文字数:474文字

カテゴリ:歌詞

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