靴を履いて家を飛び出した
坂を登りながら
色が付いた街を眺め走って行く
追い風に乗って飛んで行く
夏草と共に僕は向かって行く
青い空に蝉時雨
雑木林の間を縫って走った
いつもの景色ががらり
変わった気がしてた
夏の一頁
街を抜けて 少し離れた
山を目指しながら
道の途中に何かを求め進んで行く
放課後のチャイム 鳴り響いた
構わずこの儘 僕は向かって行く
蜩に夕焼け空
赤く染まった畦道を走って行く
何処でも行ける気がした
夏の一頁
過去を歩いた 景色が変わる
いつまでも色づいた風景を
鮮明に覚えていたいが
時が過ぎて 景色が変わり
風化してしまったこの風景はもうもう
切れかけた街灯下
色褪せた街並みに戻っていく
何処までも続いていた
夏が終わっていく
夏の一頁
夏の一頁
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