薄らいだ光 陰る街並みに
未だ降り続く 涙雨

眼差しの先に 揺らいではいつか
淡い雪に変わる


掴みたいと祈った 振り上げた指先の示す痕
ここに居ないことなど もう知っているのに

もしも逢えるならほの光る影を
ほんの刹那だけでもいい

隣にいるより 笑いあうよりも
傍にいてくれたらそれでよかった

「何処へ旅立ってしまったの?」
(ほら、こんなに呼んでいるのに)

返らぬ答えを求めては
(散り行く雪が儚くて)


冷たささえも忘れ 待ち続けた果てには何がある
荒れ果てた街の中 何かが足りなくて

胸騒ぎすらおこがましいほどに
終わりを告げようとしては

降り続く雪が止むことはなくて
夢を見ているような 虚ろな世界

「ずっと見守ってくれますか?」
(ありきたりで叶わぬ想い)

不躾な願い 嫌う夜
(どこにも行く所は無いの)


白く光る雪の淋しさ見つめ
隠された ただひとつの祈りに
空になった街が少し広くて

望むことさえも許してくれない

ほんの瞬間の奇跡でもいいの

虚ろに陰る声の裏 焼きついた
消えた姿にもう逢えないことなど

知っていると 言えずに

未だ焦がれる激しさに
色あせた空が責め立てる


出来るのなら雪になって
探し当てられない影を

追い求めて灰になって
いつか散り行く日が来ても


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うすらいだひかり かげるまちなみに
まだふりつづく なみだあめ

まなざしのさきに ゆらいではいつか
あわいゆきにかわる


つかみたいといのった ふりあげたゆびさきのしめすあと
ここにいないことなど もうしってるのに

もしもあえるならほのひかるかげを
ほんのせつなだけでもいい

となりにいるより わらいあうよりも
そばにいてくれたらそれでよかった

「どこへたびだってしまったの?」
(ほら、こんなによんでるのに)

かえらぬこたえをもとめては
(ちりゆくゆきがはかなくて)


つめたささえもわすれ まちつづけたはてにはなにがある
あれはてたまちのなか なにかがたりなくて

むなさわぎすらおこがましいほどに
おわりをつげようとしては

ふりつづくゆきがやむことはなくて
ゆめをみているよな うつろなせかい

「ずっとみまもってくれますか?」
(ありきたりでかなわぬおもい)

ぶしつけなねがい きらうよる
(どこにもゆくとこはないの)


しろくひかるゆきのさびしさみつめ
かくされた ただひとつのいのりに
からになったまちがすこしひろくて

のぞむことさえもゆるしてくれない

ほんのしゅんかんのきせきでもいいの

うつろにかげるこえのうら やきついた
きえたすがたにもうあえないことなど

しっていると いえずに

いまだこがれるはげしさに
いろあせたそらがせめたてる


できるのならゆきになって
さがしあてられないかげを

おいもとめてはいになって
いつかちりゆくひがきても

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

Drop

のりPさんの曲
http://piapro.jp/content/su6mg5f74fmcfq20
に歌詞を応募させていただきました。


切なくてどこかドラマチックなメロディが素敵な曲です。

感情移入のしやすいメロディラインに合わせて
一人称その他、人物を示す単語は一切使わずに書いてみました。

現代でもファンタジーな世界でも
聴いた方がそのまま思い描けるような世界観を目指した…つもりです。

「知っている」を「しってる」と読ませたり、

歌ったときと詞にした時の発音数が少々違う部分があるので
今回は平仮名付きにしてみました。

個人的には「白く光る~」から始まる怒涛のメロディラッシュに
様々な想いを乗せられたかな、と気に入っております。

閲覧数:215

投稿日:2008/10/27 17:28:18

文字数:1,245文字

カテゴリ:歌詞

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