「心の中に溜めこんだ言葉は今日も言えずに。
想いだけが積もってく、重みだけ増して、沈む。
なんて言葉かも忘れかけて、もう一度掬い上げて。
思い出して沈め直し、大切さだけを噛み締める。
いつかは君に届けるから。言葉は今も言わずに。
今日が今日も終わってく、見飽きた夕日が沈む。
言葉も一緒に沈められたら、どんな意味かすら忘れられたら。
舌を離れ空気に触れ、そのまま溶けてくれたら。」
そんな戯言で自分を欺いてるの。
言えない言葉を今、飲み物に混ぜて。
君の好きなオレンジ色に染め、飲み干してみるよ。
ほのかに残る苦味が僕の喉を少し刺してく。
喉を刺す棘が胸に落ちて、ゆっくり心に刺さる。
意味もなく涙をこぼす、言えない言葉の代わり。
涙で想いを棄てられるなら、此の身枯れるまで泣いてやるのに。
棘が今も残ってるの、このまま痛みで死ねたら。
白い制服にオレンジが沁みてく。
零れた涙が今、飲み物に落ちて。
君の好きなオレンジ色に消え、味を変えてくよ。
小さく落ちた涙が僕の喉を少し潤す。
言えない言葉を今、飲み物に混ぜて。
君の好きなオレンジ色に染め、飲み干してみるよ。
ほのかに残る苦味が僕の喉を少し刺してく。
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